瀧上 阿珠
たきがみ あじゅ
鑑定歴15年目のタロット占い師、開運研究家。
占いアプリ「神言曼荼羅」「思念降ろし」などの監修を手掛け、リリース初日でランキングの1~4位を独占。国内のみならず海外からも依頼が入り、15年間で延べ3万人以上の鑑定経験を持つ。経営者、医師、弁護士、政治家など多くの顧客を抱え、多数のイベント、メディア取材の実績がある。
- 会社の経営は大丈夫だろうか?
- 家族は健康でいられるだろうか?
- 得意先とトラブルになった
- 選挙が控えているけど上手くいくだろうか?
私たちは、日々多くの悩みや不安を抱えながら生きています。
そんな私たちの悩みを瞬く間に取ってくれる観音菩薩。
観音さんの相性に親しまれている観音菩薩は、商売繁盛の願いまで叶えてくれます。
観音菩薩が現世利益を叶える力が強い理由、特徴について解説します。
観音さん(観音菩薩)ってどんな仏さま?特徴は?
観音さん(観音菩薩)は阿弥陀如来の配下にいる仏さまで、常に私たちを見ていて、苦しみ助けを求める声があれば瞬く間にその苦しみを取ってくれます。
「般若心経」の冒頭にも登場していて、般若(全てのことを見抜く深い智慧という意味)の象徴とも言われているんです。
「観世音菩薩往生浄土本縁経」によると、観音さん(観音菩薩)はバラモンの子・早離(そうり)でした。
早離(そうり)は騙されて、兄弟である速離(そくり)と一緒に無人島に捨てられてしまいます。
無人島には食べ物がなく、餓死する寸前に「生まれ変わったら自分たちのように苦しんでいる人たちを救いたい」と強く誓ったため観音菩薩になったと言われています。
そのため、観音さん(観音菩薩)は生きとし生けるもの全ての苦しみを取り除き、楽を与える広大無辺な慈悲を持つ仏さまなんです。
現世利益を叶えて苦しみから救ってくれる力が強い
仏教の教えに「四諦(したい)」というものがあります。
これは、仏教が説く4種類の基本的な真理のことです。
4種類の基本的な真理というのは、
- 苦諦(くたい) … この世は苦しむことが多いという真理
- 集諦(じったい) … 苦しみには原因があるという真理
- 滅諦(めったい) … 苦しみは取り除くことができるという真理
- 道諦(どうたい) … 苦しみを取り除く方法があるという真理
というもの。
日々生きていると、様々な悩みや苦しみが襲ってきます。
- 会社の経営は大丈夫だろうか?
- 家族は健康でいられるだろうか?
- 得意先とトラブルになった
- 選挙が控えているけど上手くいくだろうか?
大きなものから小さなものまで、沢山の悩みや苦しみがあるはずです。
「四諦(したい)」というのは、この世は苦しみに満ちているけど、苦しみには原因があり解決方法があるから心配いらないよ、という教えのことなんです。
これが仏教の基本的な真理になりますから、その教えを体現している仏さまたちは「苦しみを取り除く力」があります。
例えば、あなたが「売り上げが落ち込んできてしまっている・・・このままだと従業員にボーナスが払えないかもしれないし、会社が倒産するかもしれない・・・どうしよう」という悩みを抱えていたとしましょう。
この場合の苦しみは「売り上げが落ち込んでいること」です。
つまり、たくさん売り上げがあれば、あなたの苦しみは取り除かれますよね?
仏さまの「苦しみを取り除く力」は、「商売繁盛」という現世利益を与えることで、この苦しみから解放してくれるというものなんです。
全てを見通す目を持っているので「苦しみの原因」がすぐに分かる
仏さまたちは全てを見通す目を持っています。
それは、私たちが考えるよりも遥か先まで見通す目なんです。
そのため、自分では苦しみの原因はこれだと思っていても、仏さまの目から見ると根本原因は全く違うところにあると見えることもあります。
表面的な原因を取り除いても一時的な解決にしかならず、また似たような苦しみが襲ってくるわけですから、あんまり意味がありません。
全てを見通す目を持っている仏さまにお任せすることで、先の先まで見通した最善の解決法を選んでくれます。
仏さまに一度任せたら、アレコレと余計な心配をするのはやめること
仏さまに一度お任せしたら、アレコレと余計な心配をするのはやめるようにしましょう。
あなたが、誰かから重い相談を受けたとときに、相談内容的にあなたの知り合いならなんとかできそうだったので、その人にお願いするなど相談者のことを思って色々動いているときに、相談者から「他の人に頼むことにした。」と言われたらどうでしょうか?
「それなら最初からこっちに話をせずに自分でやれば良かったじゃないか・・・」となんだか悲しくなりませんか?
仏さまも同じです。
あなたがアレコレと余計な心配をすることで、「せっかく後ろで動いているのに、信用されていないのかな?」と思われてしまいます。
仏さまにも失礼になりますので、一度お任せしたらアレコレと余計な心配をするのはやめましょう。
観音さん(観音菩薩)は姿を変えて苦しむ私たちを救ってくれる
観音さん(観音菩薩)は相手に応じて33の姿に変身すると言われています。
この世には色んな性格の人がいますよね?
全ての人々を救おうと、相手の性格や仏さまの教えを聞ける器に合わせた姿になってくださるということなんです。
観音さん(観音菩薩)が姿を変えることを「普門示現(ふもんじげん)」と言います。
変えた姿で有名なのが
「千手観音菩薩」
「十一面観音菩薩」
「馬頭観音菩薩」です。
この観音さん(観音菩薩)は「六観音」と言われて、最も信仰を集めています。
仏教では、あらゆる生命は6種の世界に生まれ変わりを繰り返すという思想があり、六種の観音さん(観音菩薩)が六道に迷う人々を救ってくださるからなんです。
聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)
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聖観音菩薩は、姿を変える観音さん(観音菩薩)の基本のお姿です。
手には蓮の花を持っています。
蓮の花は、泥の中から美しい花を咲かせますよね。
仏教では、泥を煩悩や苦しみ、花を悟りや清浄、正しい心だと考えられています。
そのため、聖観音菩薩には煩悩や苦しみを取り去り心の清浄をもたらすご利益があるんです。
聖観音菩薩のご利益
- 苦しみの元凶を取り去る
- 病気や疫病を退散させる
- 害なすものを寄せ付けない
- 良縁を引き寄せる
- 不浄を払って運を開く
千手観音菩薩(千手観音菩薩)
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千手観音菩薩は、千本の手を持つ観音さん(観音菩薩)のお姿です。
胸前で合掌する2本の手を除いた40本の手が、それぞれ25の世界を救うため、「40本×25の世界=1,000本」と言われています。
25の世界というのは、仏教では天上界から地獄まで25の世界があるという考えに基づくもの。
どのような衆生(生きとし生けるもの)を漏らさず救済しようとする、観音さん(観音菩薩)の慈悲と力の広大さを表しているのが千本の手というわけです。
そのため、千手観音菩薩には多くの人々に救済の手を差し伸べ、人々を導くご利益があります。
千手観音菩薩の手にはそれぞれ特殊な力がある法具を持っていて、1つ1つの手によってご利益が変わるため、お願い事に合う手を握っているイメージをするとお願い事が叶いやすいとお坊さんに教えていただきました。
とはいえ、どの手にどういうご利益があるのか覚えるのは至難の業なので、「仕事が滞りなく進むご利益がある手を握った」と自分の中でイメージするだけでOKだそうです。
千手観音菩薩をお参りになる際に試してみてくださいね。
千手観音菩薩のご利益
- 八方塞な状況から救い上げる
- 害なすものを引き離す
- 良縁を引き寄せる
- 不浄を払って運を開く
- 金銭に困らないようにする
- 新しい閃きを与える
馬頭観音菩薩(ばとうかんのんぼさつ)
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馬頭観音菩薩は、目を吊り上げ、怒髪天を衝き、牙を剥き出した観音さん(観音菩薩)の怒りのお姿だと言われています。
観音さん(観音菩薩)は女性的で穏やかな表情なことが多いですが、優しく言っても難しい相手に対しては厳しさも必要です。
そのため、馬頭観音菩薩は不動明王に似た立ち位置の観音さん(観音菩薩)になります。
ご利益も、あらゆる無智・煩悩を排除し、諸悪を叩き壊すと言われています。
馬頭観音菩薩のご利益
- 悪縁を断ち切る
- 苦しみの元凶を断ち切る
- 害なす霊的な存在を退散させる
- 執着心を断ち切る
- 八方塞な状況から救い上げる
- 悶々と考える事柄から引き離す
十一面観音菩薩(じゅういちめんかんのんぼさつ)
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十一面観音菩薩は、頭部に11のお顔を持つ観音さん(観音菩薩)のお姿です。
頭部のお顔は、
阿弥陀如来の化仏(けぶつ/阿弥陀如来のお顔)
仏面(究極的理想としての悟りの表情)
菩薩面(穏やかな佇まいで善良な衆生に楽を施す慈悲の表情)
瞋怒面(しんぬめん/眉を吊り上げ口を「へ」の字に結び、邪悪な衆生を戒めて仏道へと向かわせる憤怒の表情)
狗牙上出面(くげじょうしゅつめん/結んだ唇の間から牙を現し、行いの浄らかな衆生を励まして仏道を勧める讃嘆の表情)
大笑面(だいしょうめん/悪への怒りが極まるあまり、悪にまみれた衆生の悪行を大口を開けて笑い滅する笑顔)
など、それぞれにご利益があります。
そのため、十一面観音菩薩には深い慈悲により人々から一切の苦しみを抜き去るご利益があると言われているんです。
十一面観音菩薩のご利益
- 八方塞な状況から救い上げる
- 苦しみの元凶を断ち切る
- 悶々と考える事柄から引き離す
- 良縁を引き寄せる
- 不浄を払って運を開く
- 病気や疫病を退散させる
- 金銭に困らないようにする
准胝観音菩薩(じゅんていかんのんぼさつ/天台宗では不空羂索観音菩薩)
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准胝観音菩薩は、三つの目、十八本の腕を持つ観音さん(観音菩薩)のお姿です。
准胝仏母や七倶胝仏母とも呼ばれ、いままでに無数の仏さまたちを生みだした母だと言われています。
というのも、修行者を守るのが役目を持っており、高野山が開山された際に一番初めに建てられたのが准胝観音菩薩を祀る「准胝堂」でした。
修行僧たちは、修行を積み悟りを開いていくことでいずれは仏さまになっていくからなんです。
そのため、子宝を授かるというご利益もあります。
准胝観音菩薩は「人天を救う」と誓った仏さまなので、天神と人間は仏さまと同等の福を受け、あらゆる災難や大事故に遇ったとしても、大難を逃れることができるというご利益があると言われているんです。
准胝観音菩薩のご利益
- 八方塞な状況から救い上げる
- 大難から逃れられる
- 苦しみの元凶を断ち切る
- 悶々と考える事柄から引き離す
- 良縁を引き寄せる
- 不浄を払って運を開く
- 病気や疫病を退散させる
- 金銭に困らないようにする
- 子宝を授かる
如意輪観音菩薩(にょいりんかんのんぼさつ)
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如意輪観音菩薩は、意のままに智慧や財宝、福徳もたらす「如意宝珠」と煩悩を打ち砕く「法輪」を持つ観音さん(観音菩薩)のお姿です。
「如意宝珠」と「法輪」という2つの法具を使って、人々の苦しみを抜き取り、幸せに導くというご利益があります。
如意輪観音菩薩のご利益
- 金銭に困らないようにする
- 不浄を払って運を開く
- 良縁を引き寄せる
- 出世したり、世に名前を広められる
- 新しい閃きを与える
- 苦しみの元凶を断ち切る
- 病気や疫病を退散させる
- 八方塞な状況から救い上げる
観音さん(観音菩薩)と繋がる観音霊場巡礼
「観音霊場」というのは、先ほど紹介した「六観音」をお祀りしているお寺を巡礼する修行法です。
お釈迦様や空海、最澄といった名立たる高僧たちは、「修行」という行いを通して仏さまの秘めたる教えを体現してきたという歴史があります。
有名な修行場である「四国八十八箇所」を巡るお遍路は、空海(弘法大師)の修行場を巡って「虚空菩薩」という仏さまと繋がり、様々な教えや救いを頂くという行為。
お坊さんたちが巡礼を通して目指しているのは「悟り(全ての煩悩から解放されること)」ですが、私たちが巡礼を通して得られることというのは「救い」になります。
先ほど、「私たちは生きていると、様々な悩みや苦しみに襲われますが、その苦しみを取り除く力を仏さまは持っています」とお話しました。
観音霊場の巡礼を通して観音さん(観音菩薩)と繋がりを持つことで、普通にお参りするよりも悩みや苦しみを取り除くご利益を強く頂くことができるので、結果的に早くそこから救っていただけるというわけなんです。
占い師の私が、観音霊場巡礼中に起こった奇跡体験
これは私が観音霊場を巡礼していた時のお話です。
いつも通りの手順で参拝を終えて、次のお寺へ向かうために石段を下りて駐車場に向かっていた時でした。
かなりの段数がある石段の上から足を滑らせて落ちてしまったんです。
かなりな高さから落ちたと言うのに、どこも打つことなく無傷でした。
唯一、傷がついてしまったのは手に持っていた木製の数珠だけです。
「ああ、観音様にお護りいただけたに違いない」とその時に強く感じたのを今でも覚えています。
占い師が教える観音霊場巡礼のご利益を倍増させる秘訣
ご利益を倍増させるための秘訣はお願い事は最後まで変えないということ。
「これだけは絶対!」というお願い1つに絞って、最後までそのお願い事で行くようにしましょう。
同じお願いを何度も何度もお願いすることで、「それだけ必死なのか」と仏様も気持ちを汲んでくださり、ご利益を大きくしてくれます。
どんなお願い事で巡礼するのかは事前に考えておきましょう。
巡礼の仕方
回り方
基本的に回る順番は決まっていません。自分が好きな順番で参拝していってOKです。
服装
普段着で問題ありません。
ただし、寺院なので露出の多い服装は避けるようにしてください。
山道を歩くところもありますので、革靴やヒールは避け、歩きやすい靴で行くようにしましょう。
必要なもの
- 数珠
- お経本
- お賽銭
- 御朱印帳(必要であれば)
お経本は仏具店などで「観音経」と書かれたものを購入するようにしてください。
その中に「般若心経」と「延命十句観音経」が書かれているかを確認するようにしましょう。
観音霊場巡礼の作法
山門前で本堂に向かって合掌礼拝して入る
山門前で一度立ち止まり、本堂に向かって合掌して一礼(合掌礼拝)します。
車で回る場合、駐車場からすぐにお寺へ入れるところも多いですが、近くに山門がある場合は必ず門まで回り、合掌礼拝して入るようにしましょう。
山間部のお寺は、山のふもとに山門がある場合が多いので、その場合は「ここからがお寺です」という目印があります。
その手前で立ち止まり、本堂に向かって合掌礼拝するようにしてください。
手水舎で手と口を洗う
- 柄杓に水を汲み、左手、右手の順で洗います
- 左手の平に柄杓から水を受けて、口をすすぎます
- 柄杓を立てて柄を洗います
基本的には、1度柄杓に入れた水で①~③の所作を行います。
瀧上の豆知識
山間部のお寺さんは手水舎がないところもあります。
その場合に「塗香」を持っておくと便利。
「塗香」は手に塗るだけで、お清めになるというもので、山間を歩いて巡礼していたお坊さんたちが本堂へお参りの際に心身を清めるために使っていたものなんです。
「塗香」は仏具屋さんやお線香や香木を扱っているお店であれば販売しています。
お賽銭を入れる
お賽銭箱にお賽銭を入れます。
本堂へお参り:お経をあげる
合掌礼拝してお経を始めます。
(始める前に合掌礼拝)
1.開経偈
2.懺悔文
3.般若心経
4.延命十句観音経
5.観音菩薩ご真言
6.回向文
(合掌礼拝して、お願い事、軽く一礼して完了)
という順番になります。
回向文まで終わったら、合掌礼拝してお願い事を言います。
お願い事は、必ず「住所」「氏名」を言ってから具体的に伝えるようにしてください。
お願い事が終わったら軽く一礼して、本堂のお参りが完了です。
納経所へご朱印をもらいに行く
全てのお参りが済んだら、必要があればご朱印をもらいに行きましょう。
山門を出たところで本堂に向かって合掌礼拝をする
入ったときと同じように山門を出たところで一度立ち止まり、本堂に向かって合掌して一礼(合掌礼拝)します。
全国の観音霊場リスト
観音菩薩のご利益に授かれる全国の霊場は下記サイトがおすすめです。
参考サイト
観音菩薩の特徴 まとめ
観音菩薩は、説明してきた通り、心優しい仏様です。
- 会社の経営は大丈夫だろうか?
- 家族は健康でいられるだろうか?
- 得意先とトラブルになった
- 選挙が控えているけど上手くいくだろうか?
など、生きている中でいろいろな苦しみや悩みが出てくると思います。
その時は、ぜひ観音菩薩(観音さん)を頼ってくださいね。