経営者の占い師、瀧上阿珠(たきがみ あじゅ)です。
皆さんが持っているにも関わらず、うまく活用できていない秘めた力の引き出し方をお伝えします。
秘めた力というのは、コンフォートゾーンと言われるもの。
コンフォートゾーンをうまく使いこなされるようになれば、経営の行き詰まりを感じることのない経営力が身に着きます。
経営の行き詰まりは、今まで良かったものが悪くなってきたときに感じることが多いと思います。
時代の流れや競合他社、新しい技術の影響で市場環境が大きく変わったときなど。
経営難で窮地におちいる企業のほとんどが、「このままだとヤバいかもしれない・・・」と実は気がついていたにも関わらず、新たな打開策打ちません。
多少の改善はしたとしても、大幅な方向転換をすることなく現状の経営を続けてしまいます。
この現状の経営を続けてしまうことこそ、コンフォートゾーンが上手に使えていない証拠なんです。
今日は、私たちが持っている秘めた力、コンフォートゾーンの上手な使い方についてご紹介します。
私たちの未来はこの「コンフォートゾーン」によって支配され、「コンフォートゾーン」によって成り立っていると言っても過言ではないくらいの力です。
秘めた力、コンフォートゾーンとは?!
コンフォートゾーンとは、心理学の用語で自分がいて心地いい場所のことを言います。
ここで、コンフォートゾーンが起こす不思議なことをお伝えしますね。
あなたの社員や仲間の中で、なぜかいつも失敗ばかりする人はいませんか?
仕事をする以上、成果を出したいと思うのは当たり前ですよね。
でも、なぜか自分から成果を手放すような行動を取る人がいると思います。
- 重要な仕事に遅刻する。
- 余計なことを口走ってしまう。
- 大事な資料を忘れる。
「わざとじゃないの?」というくらい大事な場面でミスをしてしまう。
実はわざとなんです。ただし、本人は無意識です。
もし、仕事で成功してしまうと、責任のある仕事を任せてしまうのではないか、忙しくて家に帰られなくなるのではないか。と不安になり、無意識に失敗してしまう。
これもコンフォートゾーンの働きです。
このような人は、コンフォートゾーンが今のままでいい。仕事でうまくいって責任や忙しさを背負いたくない。という状況に設定されているんです。
本人にとっては身の安全が確保でき、ゆっくりとリラックスできる場所ということです。
人間には生存本能がありますから、無意識にそういう場所にとどまろうとします。
一方、どんな状況でも成果を出す人もいると思います。
そのような人は、成果を出せていることがコンフォートゾーンになっているので、成果が出せていない時は、気持ち悪くてしょうがない。
だからなんとかして結果を出そうと、試行錯誤をして最後には成果をだして、自分のコンフォートゾーンに落ち着くんですね。
秘めた力:コンフォートゾーンの2つの使い方
コンフォートゾーンには2つの使い方があります。
現状を保つ使い方と、現状を変える使い方です。
コンフォートゾーン:現状を保つ使い方
現状の経営状態がとても良い状況であれば、その状態を外れようとしたときに、コンフォートゾーンは自動的に戻してくれます。
平熱36°の人が、40°の高熱を出した時に身体は36°に戻そうとしますよね。
現状を保つ時には、平熱に戻すのと同じことが起こります。
コンフォートゾーン:現状を変える使い方
一方、コンフォートゾーンは現状を変える使い方もできます。
先ほどの常に成果を出す人は、成果を出している状態がコンフォートゾーンです。
なので、成果がでていない時は、コンフォートゾーンではありません。
だから、成果がでていない状態を与えると、何とかしてコンフォートゾーンの成果がでる状態に戻そうとします。
現状の成果が出ていない状態が気持ち悪いので、コンフォートゾーンの成果がでている状態を目指すんですね。
そして、最後には成果を出します。
現状の外にコンフォートゾーンがあれば、人は自動的にそこを目指して行動し成果を出します。
経営の行き詰まりを解消するためには、コンフォートゾーンを現状の外におくことが必要となってきます。
- 時代の流れには常に乗っている状態
- 売上は右肩上がり
- 競合他社には負けない
というコンフォートゾーンを設定しているのに現状が違うのであれば、生存本能が働いてクリエイティブにコンフォートゾーンまで到達する方法を見つけてくれるというわけです。
次に現状の外にコンフォートゾーンを設定する方法をお伝えしますね。
現状の外にコンフォートゾーンを設定する
経営の行き詰まりを解消するステップ1
重要になるのは「心から達成したい未来を知る」ことです。
先ほどの、なぜかいつも失敗している人も、口では「成果を出したい。」と言っていると思います。
しかし、本当は成果が出てしまうと、「忙しくなって責任が重くなる。」と思っているので、成果を出す前に無意識にわざと失敗するんですね。
なので、今の会社や経営状況をどうしたいのか、メリットとデメリットを含めてもう一度本当の願いを考えてみる必要があります。
それが後々変わってしまっても全然問題ありません。
ただ、漠然と売上を伸ばしたい!経営を良くしたい!と考えてる人はもう一度よく考えてみてください。
あなたは何故、経営を良くしたいと思っているのでしょうか?
- 挑戦したかった事業にチャレンジできる
- 事業投資してもっと会社を大きくできる
- 従業員に沢山お給料を払ってあげられる
一言で「売上を伸ばしたい」「経営を良くしたい」と言っても、さまざまな想いが隠れています。
コンフォートゾーンに設定すべきは、後ろに隠れていた本音の部分です。
あなたの「心からこうしたい!」という望みは、口に出さない限りはあなたにしか聞こえていません。
突拍子もない発想でいい、誰かに笑われるかもしれない発想でもいいですから、「本当はこうしたい」という思いを出してみましょう。
心のベクトルが向いている方向がコンフォートゾーンの設定を変える指針になってくれます。
ソフトバンクの孫正義さんも、言葉は違いますがコンフォートゾーンを現状の外側に設定しています。
プラットフォーム化していくことについては、やはりどれだけ大きな絵を描くかということに尽きる。それは、勇気がいること。多くの場合、大きな絵を描くと、「ホラ吹き」と言われたり、「ドン・キホーテ」のように見られたりするので。(ソフトバンク・孫正義さん)
「孫正義さんだからできたんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、全くの逆なんです。
強い想いが先にあり、それが必要な能力の獲得という結果をもたらしています。
コンフォートゾーンにはそれだけの力があるんです。
経営の行き詰まりを解消するステップ2
達成したい未来が分かったら、今のコンフォートゾーンから変えるコツをお伝えします。
米国自己啓発界の重鎮、ルー・タイス氏は「何を達成するかは、ほとんどの場合、何を信じるかによって決まる」と言っています。
コンフォートゾーンを変えるためには、目標を達成したときの自分をあたかも今体験しているかのような臨場感を持ってイメージすることが大切です。
- 新しい事業で成功する
- 会社の規模を大きくする
- 従業員に愛される会社にする
この目標が達成された時を臨場感を持ってイメージするんです。
- 今よりも会社が成長して、海外の大手企業と取引きができるようになっている。
- 会社が大きくなって、孫正義さんと対談できるまでになっている。
- 少ない稼働率で売上が上がり、自分も従業員も笑顔で楽しく仕事ができる会社になっている。
これをしたい、ここに行きたい、というのは自分のモチベーションを物凄く上げてくれます。
細部までしっかりイメージ出来ていれば出来ているほど強くなります。
例えば、会社が成長しして孫正義さんと対談する自分なら、
- この服を着ている
- その時はこんな会話をする
- その時の感情はこんな感じ
- 最後は孫正義さんと握手する
という感じで具体的にイメージするようにしましょう。
イメージが具体的であればあるほどモチベーションが上がり、行動的になり、実現も早くなります。
目標を達成している自分を「コンフォートゾーンだ」と強く脳にインプットすることができるんです。
達成できていない自分の状態がコンフォートゾーンの外になると、「なんで孫さんと対談できるポジショニングにいないの?」と、本能的に孫さんと対談できる自分になるように働いてくれるようになるんです。
成功者は高い目標をコンフォートゾーンにしている
僕は志なくして成功するとか、狙わずにオリンピックで金メダルを取れるということは有り得ないと思います。タイガーウッズだって小学校一年のころから世界一を目指して練習に励みました。その決意があるからこそ世界一が達成できるので、単なる偶然で世界一になるというのはたかが知れています。(ソフトバンク・孫正義さん)
人間は成長を感じることに喜びを感じるようにプログラムされています。
「今の経営に行き詰まりを感じる。このままじゃいけない!」と感じているのであれば、コンフォートゾーンの設定を変えるチャンスです。
コンフォートゾーンを達成したい未来に設定して、どんどん目標を達成していってください。
応援しています。