毘沙門天の10種のご利益!あの戦国武将が信仰した戦いの神様

瀧上 阿珠
たきがみ あじゅ

鑑定歴15年目のタロット占い師、開運研究家。
占いアプリ「神言曼荼羅」「思念降ろし」などの監修を手掛け、リリース初日でランキングの1~4位を独占。国内のみならず海外からも依頼が入り、15年間で延べ3万人以上の鑑定経験を持つ。経営者、医師、弁護士、政治家など多くの顧客を抱え、多数のイベント、メディア取材の実績がある。

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「戦いの神様」として、その名が知られている毘沙門天(びしゃもんてん)。

戦国時代では、あの上杉謙信が熱狂的に信仰しており、古くから日本人に馴染みのある神様ですよね。

今回の記事では、その「毘沙門天」の特徴や歴史、そして信仰することで得られるご利益についてご紹介していきます。

 

毘沙門天のご利益

毘沙門天といえば、勝負運のご利益をもたらす神様として知られていますよね。

実際、あの戦国武将・上杉謙信は、毘沙門天への信仰のもと、数々の戦で勝ちまくっていました。

「上杉謙信が出てくると、敵は雷雨を避けるが如く城に籠ったものだ」

そう語られるほど彼の強さは異次元で、生涯で敗れた戦はたったの2回のみ。驚異的な勝率を誇っていました。

まさに毘沙門天によって、勝負の運が謙信に味方していたのでしょう...

このように毘沙門天は、古くから勝負の神様として信仰されてきました。

そして今では他にも、金運・開運・商売繁盛・勝運(合格祈願)・健康長寿・厄除などのご利益があると言われています。

 

毘沙門天の10種の福

さらに毘沙門天を信仰することで得られるご利益は、これだけではありません。


実は毘沙門天を信仰すると得られる、「10種の福」がとてもスゴいのです。

これは「毘沙門天王功徳経」というお経に書かれています。

 

10種の福

①無尽の福(尽きることのない福)

②衆人愛敬の福(皆から愛される福)

③智慧の福(智慧により物事を正しく判断する福)

④長命の福(長生きする福)

⑤眷属衆太の福(周囲の信頼に恵まれる福)

⑥勝運の福(勝負事に勝つ福)

⑦田畠能成の福(田畑を豊作に導く福)

⑧蚕養如意の福(家業が成功する福)

⑨善識の福(良い教えを学ぶ福)

⑩仏果大菩提の福(悟りを得られる福)

 

長生きができて、悟りが得られて、 仕事も成功し、 周りの人から信頼される。

なんだか欲張りたくなりますよね。

このように、まさに日々の生活に幸せをもたらしてくれる神様が毘沙門天なのです。

 

毘沙門天ってどんな神様?

そもそもですが、毘沙門天は日本古来の神様ではなく、元々はインドの神様だったと言われています。

 

それがインド神話に出てくる財宝神クベーラという神様です。その頃は「戦闘の神」というイメージはありませんでしたが、インドから中国へと伝わっていく過程で「武神」として信仰されるようになりました。

 

名前も漢字で「毘沙門」と変更され、日本に伝来し毘沙門天の信仰が広がっていったそうです。

 

そのような経緯で、日本にやってきた武神・毘沙門天ですが、実はこの神様は、あの天才政治家・聖徳太子とも深い関係がありました...

 

聖徳太子の時代から伝わる「毘沙門天の伝説」

今からおよそ1400年前。仏教が日本に入ってきたちょうどこの頃、日本は大変な時代を迎えていました。

外来宗教である仏教を受け入れるか?それとも拒絶するか?

朝廷が二つに割れ、揉めに揉めた挙句、なんと大戦にまで発展していたからです。

そこで崇仏派だった聖徳太子は、ある山に登り、戦勝祈願をします。

すると天空より毘沙門天が、スーーーと出現。聖徳太子に「必勝の秘法」を授けたのです。

その後、毘沙門天のご加護で大勝利した太子は、自らその山を信ずべし貴ぶべき山 「信貴山」と名付けたそうです。

他にも、西遊記で知られる三蔵法師が、唐の時代に毘沙門天の御加護を受けて、戦いに勝利する伝説が残っているなど、毘沙門天は、さまざまな歴史上の人物たちにご利益を授けてきたそうです。

 

毘沙門天のいるお寺

ここでは、毘沙門天のご利益が得られるお寺を3つほどご紹介します。

ぜひ旅行の際に、訪れてみてくださいね。

 

鞍馬寺

京都市左京区に位置する鞍馬寺は、 源義経が幼少期に過ごしていた場所として知られているお寺です 。

 

日本三大毘沙門天のひとつとされ、毘沙門天王千手観世音菩薩護法魔王尊が一体となった「尊天」というご本尊がいらっしゃいます。

 

信貴山・朝護孫子寺

こちらは先ほどご紹介した奈良県生駒郡平群町にある信貴山・朝護孫子寺です。

なんとここは日本最古の毘沙門天をまつるお寺で、日本三大毘沙門天のひとつに数えられています。

毘沙門天の縁日である「寅の日」は、たくさんの参拝者で賑わうそうです。

 

多聞院最勝寺

栃木県足利市大岩町にある多聞院最勝寺の本尊も、日本三大毘沙門天のひとつに数えられています。

 

開祖である行基という人物は、奈良時代、関東を仏教によって救いたいという思いから大岩山に多聞院最勝寺を開山し、なんと聖徳太子作の毘沙門天像を安置しました。

 

まとめ

  • 毘沙門天は元々インドの神様だった
  • 毘沙門天には、「金運」「商売繫盛」などのご利益がある
  • 鞍馬寺、朝護孫子寺、多聞院最勝寺に参詣すると良い

    今回ご紹介した毘沙門天にはとてつもないエネルギーがあります。

    ぜひ旅行や観光の際は、毘沙門天のいるお寺を訪れ、たくさんのご利益を得られてはいかがでしょうか。

     

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